顎関節症について
2024.09.30
顎関節症とは
顎関節の内部に異常が起きた時、もしくは顎関節を覆う筋肉に異常が起きた時、顎関節症が発症します。顎関節症は症状により主に以下の3タイプに分かれており、重症度も異なります。
・音がするタイプ
口を開けた時に、顎関節から「カクッ」「コキッ」などの音がするタイプです。顎関節症の主な症状の中では最も軽症とされています。音がするだけであれば、特に積極的に治療する必要もありません。ただし、これ以上重症化させないためには姿勢などの生活習慣に気をつけましょう。
・痛みがあるタイプ
口を開け閉めした時に、顎関節の周囲が痛むタイプです。①が重症化して痛みが出るようになるパターンもあります。一次的な筋肉の炎症により痛みが生じていることもありますが、1週間経っても痛みが改善しない場合は歯科医院を受診しましょう。
・口が開かないタイプ
口を大きく開けられなくなってしまったタイプです。このタイプの場合は、ほぼ顎関節の内部に問題が起きています。3タイプの中で最も重症でもあるため、すぐに歯科医院を受診しましょう。
顎関節症の治療
顎関節症のタイプにより、治療方法も異なります。
【痛みがあるタイプ】
歯科医院では、痛みの原因が顎関節の内部にあるのか、顎関節周囲の筋肉にあるのかを見極めてから治療や指導を行います。
・痛みの原因が顎関節の内部にある場合
まずは安静を心がけます。それでも痛みが引かない場合は、鎮痛剤を服用する、顎の負担を減らすためのマウスピースを作製するなどの方法をとります。重症になると、顎関節の内部を注射で洗浄したり、内視鏡で手術を行うこともあります。重症の場合は口腔外科での処置になります。
・痛みの原因が筋肉にある場合
こちらの場合も、まずは安静が鉄則です。鎮痛剤を服用したり、マッサージ、ストレッチを行います。
マウスピースを作製することもあります。
【口が開かないタイプ】
口が開かなくなっている原因の一つに、関節円板のズレが挙げられます。ズレた関節円板によって顎の動きが阻害され、口が開かなくなるということです。これを解消するためには、「マニピュレーション」とよばれる施術を行います。施術後も開けにくさが残る場合には、開口訓練を行うこともあります。
まとめ
今回は顎関節症の種類や治療方法についてご紹介しました。顎関節症の原因は様々ですが、日常生活における姿勢を改善することで症状が緩和されることもあります。
当医院では患者様のお口の中の状態がお一人おひとりのご希望やご予算、ライフスタイルに合わせた治療方法をご提案いたします。顎の違和感や痛みが気になる時は、お気軽にご相談ください。