フッ素の安全性について|水戸市の歯医者

Instagramはじめました

フッ素の安全性について

2024.12.27

フッ素とは

 

 

 

 

 

フッ素(フッ化物)は、歯磨き粉などに含まれる成分の一種で、むし歯予防に効果的だと言われています。むし歯予防につながるフッ素の主な働きは、エナメル質の強化や再石灰化の促進、むし歯原因菌の抑制です。歯の表面のエナメル質にフッ素が吸収されると、エナメル質はより強くなり酸に対する耐性が向上します。このような働きによりむし歯のリスクを下げることが出来ます。それだけでなく、酸に侵された歯の表面を修復する「再石灰化」も促す効果があるため、初期のむし歯であればフッ素を効果的に取り入れることで、進行を抑えることが出来ます。

日本だけでなく、多くの国々でフッ素は歯磨剤や洗口剤の成分として使用されており、歯科医院では高濃度のフッ素塗布などの予防処置も行われています。また、水道水にフッ素が添加されている国や地域もあり、その地域はむし歯が少ないともいわれています。フッ素に関しては、一度に多量のフッ素を摂取すると、吐き気や嘔吐、腹部不快、下痢などの急性中毒症状を生じることがあるという報告もみられますが、通常のむし歯予防に利用するフッ化物(フッ化物洗口、フッ化物塗布、フッ化物入り歯磨剤)では、適量を使用している限り中毒を起こすことはありません。

 

フッ素は安全なのか?有害化学物質 PFAS(ピーファス)との違い

 

 

 

 

 

 

最近のニュースで、有害化学物質 PFAS(ピーファス)という有機フッ素化合物の問題が取り上げられ、発がん性に加え、ワクチンによる免疫効果を低下させてしまうなどの報告がなされました。それに伴い歯科医院で行うフッ素塗布や歯磨き粉に含まれるフッ素に対しても「大丈夫なのか」「安全なのか」という不安を持つ方がたくさんいらっしゃいました。

結論、虫歯予防のために歯科の世界で使用されるフッ素は、無機フッ素化合物であり、有害化学物質 PFAS(ピーファス)とは全く違うものです。化学表記では「F」とされるため、不安に感じる方もいるかもしれませんが、全く異なる物質なので安心していただいて大丈夫です。

具体的に言うと、歯科予防で使用されるフッ素は、自然界に存在するもので、PFAS(ピーファス)は、人工的に合成されたものです。歯科で使用されるフッ素とは異なり、PFAS(ピーファス)は、フライパンのコーティングや研磨剤などに使用されるもので用途も全く異なる物質です。

 

まとめ

今回は歯科の世界で使用されるフッ素の役割と、有害化学物質 PFAS(ピーファス)との違いや安全性についてご紹介しました。発がん性などと聞くと不安に感じてしまう人も多いと思いますが、本記事で紹介したように歯科予防で用いられる「フッ素」は自然界に存在する安全な物質です。

安全に使用するためには何よりも適正量を守ることが大切です。市販品の歯磨き粉などは定めたフッ素量に沿って作られているのでご安心ください。

フッ素塗布を希望される方やお口のことで気になることがございましたら、ぜひ当院にお気軽にご相談ください。

ページの先頭へ