子どもの矯正はいつから?子どもの矯正治療の基礎とメリットを解説
2025.10.15

「子どもの歯並び、これって治療が必要なの?」と悩まれたことはありませんか?
お子さまの歯並びが気になっても、「成長すれば自然に治るかも」と様子を見る方は多くいらっしゃいます。けれど実は、歯並びの乱れには“成長期だからこそ”できる治療があるのです。
今回は、お子さまの矯正治療について、お父さんお母さんが知っておきたい基礎知識をご紹介します。
歯並びが悪くなる原因とは?
お子さまの歯列不正(歯並びの乱れ)は、大きく分けて2つの原因があります。
- 先天的な原因
・顎が小さい、または大きすぎる
・歯が大きく並びきらない(八重歯やデコボコ)
・出っ歯や受け口などの骨格的な問題
・歯の本数が足りない(先天欠損)や多すぎる(過剰歯)
これらは遺伝的な要素が関係していることもあり、早期の観察が大切です。
- 後天的な原因

・指しゃぶり(吸指癖)
出っ歯や口が閉じにくくなる
・爪を噛む(咬爪癖)
歯の間に隙間ができたり、デコボコになる
・舌を前に出すクセ(弄舌癖・舌突出癖)
下顎の歯が内側に傾くことも
・唇を噛むクセ(咬唇癖)
前歯の突出を引き起こす場合がある
・口呼吸
前歯が出たり、口がぽかんと開いたままになる・顎骨の劣成長
こうした癖は、成長にともなって歯や顎に影響を与え、将来的な歯列不正の原因になることがあります。
子どもの矯正治療には2つのステップがあります

第一期治療(小学1年生頃から)
永久歯が綺麗に生えそろうためには、土台作りが大切です。この時期は、まだ顎が成長している途中。骨の柔軟性を生かして、顎の発育をコントロールすることができます。結果的に、永久歯がスムーズに並ぶスペースを確保でき、将来的な歯並びの乱れを予防しやすくなります。
あくまでも土台作りなので、ここから歯並びを綺麗にしたり、かみ合わせの調整などで二期矯正治療に移行するのが一般的です。
メリット
・成長を活かした治療でお子さまへの負担が少ない
・歯を抜かずに治療できる可能性が高まる
・発音や咀嚼(そしゃく)、飲み込みなどの口腔機能の発達もサポートできる
第二期治療(永久歯に生えそろった頃から)

永久歯が生え揃ったあとに、歯の位置を整えるための治療を行います。見た目の改善に加え、かみ合わせのバランスを整える役割も担います。
まとめ
お子さまの歯並びは、見た目の問題だけでなく、発音や食べる力、そして心の健康にも関わってきます。特に成長期は、治療のタイミングとしてとても大切な時期です。
「今はまだ小さいから…」と先延ばしにせず、気になる癖や歯並びがある場合は、できるだけ早めに歯科医院でご相談ください。
お子さまにとって、最適な治療のタイミングを一緒に見つけていきましょう。




