レントゲンについて③
2024.08.15
歯科医院でのレントゲン検査
お口の中で起こっていることは、直接肉眼で見ただけでは分からないものがほとんどです。そして、治療を成功させるためには検査の段階でいかに精確な情報を得られるか、ということが非常に重要です。歯科医院で撮影するレントゲンには、パノラマレントゲン、デンタルレントゲン、セファロ、歯科用CTなどがあります。
今回のブログでは、歯科用CTについてお話ししていきます。
歯科用CTとは
歯科用CTとは、CTの撮影とコンピューター処理により3次元的な画像を構築できる医療機器のことです。主に骨の状態などの検査に用いられ、その用途は多岐にわたります。以前のブログでご紹介したパノラマレントゲンやデンタルレントゲンで得られるのは2次元での画像ですが、歯科用CTでは立体的な画像を360度どこからでも観察することができます。したがって従来のレントゲンでは判別が難しかった骨の厚みや密度、顎の骨の近くを走る神経や血管の位置関係などを把握できるようになり、より高度な治療が可能となります。
歯科用CTが使われる場面
歯科用CTは以下のような場面で用いられます。ただし、すべての症例で必ず使用するとは限りませんので詳細は担当歯科医師までお問い合わせください。
・インプラント治療
・歯列矯正治療
・根管治療
・親知らずの抜歯
・歯の破折(ヒビ、割れ等)
・顎関節症
など
歯科用CTから得られる画像が3次元であることの必要性
上記のような場面では、2次元の画像だけでは治療に必要な情報を十分に得られない可能性があります。例えば、インプラント治療においては人工歯根を埋め込む場所の骨の厚みや幅を十分に把握しておく必要があります。骨が足りない場合、インプラントと骨をしっかり定着させることができません。また、人工歯根を埋め込む量や方向も非常に重要です。歯科用CTで得られた3次元の画像をもとにこれらをシミュレーションすることで、インプラントの安全性を格段に向上させます。このように、安全で確実なインプラント治療を成功に導くためにも歯科用CTでの検査は欠かせないものになっています。
まとめ
今回は歯科用CTについてご紹介しました。患者様にとってより精確で安全な歯科治療を進めていくためにも、レントゲンは非常に重要な検査です。検査に際しご不明点やご不安な点がある場合は、遠慮なくお声がけください。