健康な歯肉と歯周病の歯肉の違い
2023.07.14
歯周病にかかった歯肉といえば、どのようなものを想像されますでしょうか。
随分と昔に「リンゴをかじると血が…」と言ったCMもありましたので、恐らく画像のような、ガタついた歯に、ぶよぶよとした歯肉と出血を想像される方も多いのではないでしょうか。
しかしこのような状態は、歯周病では既に「手遅れの状態」。
そうなる前に適切な治療を行わなくてはなりません。
では、どの段階から対策しておかなければならないのでしょうか?
ご自身のお口の中と照らし合わせながら考えていきましょう。
次の中で気になる事はありますか?
2. 朝起きたら口の中がネバつく感じがある
3. 歯みがきをすると、歯ブラシに血が付いている
4. すすいだ水に血が混じっていた.
5. 歯肉が赤く腫れている
6. なんだか以前より歯が長くなった
7. 歯と歯の間に食べ物が挟まりやすい
8. 歯が浮いているような、ガタついているような気がする
日常的よくあることも混ざっていますが、実はこれは全て歯周病の症状なのです!
次に、参考写真を見ながら鏡でチェックをしてみましょう。
どちらの画像も一見すると、綺麗な歯肉で、なんの問題も無いように感じるかと思います。
ですが、実はどちらの口腔内も歯周病の初期段階なのです。
えっ?と驚くかもしれませんが、よく見てみると……
どちらの患者も歯の付け根の部分が歯に沿って赤くなっています。これは歯肉が腫れて炎症を起こしている【歯肉炎】や【軽度歯周病】の段階です。
健康な歯肉であれば、下の【患者3】の口腔内のように、ピンク色で引き締まった状態であるはずなのです。
【患者1】【患者2】のように、歯周病の初期段階の状態のまま、気づかずに生活している人は、多くいらっしゃいます。
では、どうして自身が歯周病を発症していることに気づけないのでしょうか?
実は歯周病は、【サイレントディジーズ(静かなる病気)】とも呼ばれ、痛みなく進行し続ける恐ろしい病気です。そのため、しっかり意識して観察しなければ、歯周病のサインに気づけず、重度で手遅れの状態になってしまいます。
歯を失うほとんどの理由が、虫歯か歯周病によるものですので、虫歯ケアと同時に歯周病ケアを行うことが、歯を長持ちさせるうえで欠かせません。
ご自身で問題がない!と思っているお口の中も、実は【患者1・2】のように、問題が潜んでいるかもしれません。ですから、【痛くないから大丈夫!】ではなく、まずはお口の中に問題がないかチェックをしに来てほしいのです。痛くなってからでは遅いのです。
定期健診では、自身では気づきにくい初期の虫歯や歯周病などを早期に発見、対処することができます。そして、お口の中を健康に保つためのケアを学ぶことで生涯問題の出にくい口腔内を維持することができますので、定期健診に是非お越しください。
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